
蒸し暑い日が続く夏本番。「体がだるい」「やる気が出ない」「食欲がない」といったいわゆる“夏バテ”のような不調を感じる人は少なくありません。夏バテは、高温多湿の気候に加え、冷房による体の冷えや、室内外の温度差、睡眠不足などが重なることで、より体調を崩しやすくなります。
しかし、毎日の食事を少し工夫するだけで、こうした体の不調を予防することができます。この記事では、夏バテの主な原因やその予防に役立つ食材や避けたい食べ物を紹介します!
夏バテとは?その原因とリスク

「夏バテ」になると、以下のような症状があらわれます。
- 食欲がなくなる
- 倦怠感(体のだるさ)
- 疲れがなかなか取れない
- 胃腸の不調(下痢や便秘)
- 寝つきが悪く、眠りも浅い
夏バテは、主に3つの原因が関係していると言われています。
まずひとつ目は、冷房の効いた室内と暑い屋外を頻繁に行き来することなどで生じる自律神経の乱れ。
ふたつ目は、カリウムやナトリウムなどの大切なミネラルが失われやすくなることで発生する水分とミネラルの不足。
そして3つ目が、冷たい食べ物や飲み物のとりすぎによる胃腸の機能低下。内臓が冷えることで消化機能が低下し、全身の不調へとつながります。
こうした夏バテを防ぐためには、規則正しい生活とともに、食事の内容にも注意を払うことが欠かせません。
食生活の見直しこそ適切な体調管理の第一歩
暑さの中で体調を整えるには、バランスのとれた食事が基本です。とくに夏は、エネルギーや水分を消耗しやすいため、栄養素を意識的に補う必要があります。
とくに意識して摂取したいのは、次のような栄養素です。
- ビタミンB群:エネルギー代謝を助け、疲労回復を促進します。
- ビタミンC:免疫力を高め、ストレスや暑さによるダメージから体を守ります。
- クエン酸:疲労物質の乳酸を分解する働きがあり、疲れにくい体づくりをサポートします。
- ミネラル類(カリウム・マグネシウムなど):汗で流れやすく、不足すると脱力感や足のつりなどを引き起こします。
また、食欲が落ちやすい夏には“冷たすぎず、消化にやさしい、喉ごしのよい料理”を心がけると、無理なく栄養をとることができます。
夏バテ対策に取り入れたい食材とおすすめの食べ方

豚肉
ビタミンB1が豊富で、疲労回復に効果的。冷しゃぶにして梅だれやポン酢でさっぱりと食べれば、食欲がないときでも食べやすくなります。
トマト、モロヘイヤ、オクラなどの野菜
トマトは水分とカリウムを豊富に含み、リコピンによる抗酸化作用も期待できます。冷製スープやマリネ、サラダなど、調理法の幅も広い食材です。
モロヘイヤやオクラは粘り成分が胃腸をやさしく包み、消化吸収を助けます。納豆や山芋と合わせて丼にしたり、麺類に添えるのもおすすめです。
梅干し
クエン酸が疲労回復をサポート。ご飯と一緒に食べるだけでなく、刻んでドレッシングに加えたり、水に溶かして梅ドリンクにするのもおすすめです。
スイカ
水分が多く、体の熱を冷ます効果があります。カリウムも豊富で、利尿作用によってむくみの解消も期待できます。ただし食べすぎには注意が必要です。
実は夏に避けた方が良い食べ物

夏らしく思える食べ物でも、体に負担をかけやすいものがあります。以下のような食品は、体調を見ながら控えめに取り入れましょう。
- 脂っこい料理や揚げ物:消化に時間がかかり、胃腸に負担をかけます。
- 冷たすぎる飲み物やアイスクリーム:体を内側から冷やし、消化機能を低下させる可能性があります。
- 刺激の強い辛い食べ物:適度であれば食欲を刺激しますが、摂りすぎると胃腸を荒らすおそれがあります。
- 清涼飲料水や炭酸飲料:糖分が多く、血糖値の急な変動によって疲労感が増すことがあります。
「絶対に避けるべき」というわけではありませんが、量や頻度に注意して摂取することが大切です。
まとめ【食べ物の力で夏バテ予防~毎日の食事が健康管理のカギ~】

夏バテは気づかないうちに進行し、日常生活に影響を及ぼすこともあります。ですが、特別なことをしなくても、日々の食事を少し工夫するだけで十分に予防することができます。
疲労回復や消化を助ける食材を取り入れ、冷やしすぎない・食べやすい献立を意識することで、暑さに負けない体をつくることができます。最後に、健康的な食生活について発信しているInstagramアカウントをご紹介します!
RINATY( りなてぃ )|献立 料理 レシピ|
まず紹介するのは、レシピブックなどでも有名なりなてぃさん。夏バテ防止メニュー以外にもおいしそうな栄養満点レシピが豊富に掲載されていますが、「暑さを吹き飛ばす♪さっぱりレシピ8選」など、シーズナブルなレシピも盛りだくさんです。
リョータ/ 薬膳起業家
次に紹介するのは、少し趣向を変えて“薬膳”にフォーカスしたアカウントです。「夏の不調を予防する混ぜご飯」の投稿には、ハトムギやあずき、アワなど、薬膳の概念から相性の良い食材を紹介してくれています。
今年の夏は、栄養とおいしさのバランスを大切にしながら、快適で元気な毎日を過ごしてみませんか?